制約のある環境でも活用できる、携帯型カウンセリングツール

制約のある環境でも活用できる、携帯型カウンセリングツール

作品情報

制作者
風間 葉月
大学
香川大学
担当教員
大塲晴夫
制作年度
2026

制約のある環境でも効果的にプレイセラピーを実施できるツールのデザインを行った。プレイセラピーとは心理療法の一つであり、遊びを通して感情を表現するため、多様な遊び方を選べる環境が必要とされる。しかし、スクールカウンセラーが活動する教育現場や民間の心理相談室では、部屋の広さや予算の制約により十分な遊具を用意できず、遊びの幅が限られている場合が多い。そこで本研究では、プレイセラピーに必要な要素を整理し、限られた環境でも多様な遊びを可能にする携帯型ツールを提案する。ひとつのツールで、教育現場や相談室のみならず、被災地などにおける心理支援の場でも活用されることが期待される。

JIDA会員からのコメント

本作は、一般的な携帯用箱庭にみられる既存の道具を袋にまとめる程度のものから発展し、移動を前提として、キャリーから砂粒に至るまで、セラピストと子どもという双方のユーザー視点から、極めて実践的なアプローチがなされていると感じました。色彩豊かで、現実と空想の世界を跨ぐモチーフの選定には、子どもの内的世界を広げる優れた配慮が見られます。唯一の懸念点は、スタイリングから想像するキャリーの構造に、やや操作性の不安を感じるところです。運搬性や開閉時のアクセシビリティをさらにブラッシュアップすれば、想定されている実際の現場で真に機能する優れたプロダクトへと昇華するでしょう。今後の発展に期待します。

吉川ちひろ