感覚で楽しむファッションブランド「SYNQA」

感覚で楽しむファッションブランド「SYNQA」

作品情報

制作者
大林 若葉 おおばやし わかば
大学
日本大学
学部
芸術学部
学科・専攻
デザイン学科
学籍区分
学部生
担当教員
長瀬浩明
制作年度
2026

本作品は「感覚で楽しむファッション」をテーマに、視覚のみに依存せず洋服の魅力を伝える、新しい購買体験を提案するファッションブランドである。視覚障害のある女性3名の協力のもと、誰もが自分の感覚で洋服を選び、ファッションを楽しめる体験の実現を目指した。洋服の着用時に生まれる“感覚”に着目したアパレル製品8点に加え、通販や店舗での購入を支援するサンプルブックや、ユニバーサルデザインを取り入れた店舗イメージまでを一貫して設計した。サンプルブックには、雰囲気や素材感から直感的に洋服探しができる“Feel Map”、触覚的に洋服の形を伝える“Tactile Model”、音声で詳細を読み上げる”QRコード”を配置し、視覚障害の有無に囚われず誰もが自身の感覚や好みに基づいて洋服を選べるツールを目指した。本作品を通して、ファッションにおける「見る」ことを前提とした価値観を問い直し、新たなファッション体験の可能性を提示する。

JIDA会員からのコメント

アパレルブランドにいた頃、驚いたことがある。目の前に生地見本があると、先輩デザイナーは見た目を確かめるより先に、まず生地を手に取り、クシャっと鷲掴みにする。その生地感やハリを、まるで咀嚼するように確かめていたのだ。服というのは見た目のスタイリッシュさももちろん重要だが、人の肌に大きな面積で直接触れる稀有なプロダクトでもある。「感覚」は人それぞれだ。だからこそ、そのニュアンスの伝え方がとても難しい。しかし、その難しい領域にブランドの軸を置くというアプローチは、とても現代的でもあり、軽やかでもある。ぜひこの「感覚」を忘れずに、作者にはデザインの領域を広げていってほしい。

高橋翼