歴史的名作品からインテリアエレメントへ ~デザイン手法の提案~

歴史的名作品からインテリアエレメントへ ~デザイン手法の提案~

作品情報

制作者
中野 礼菜
大学
椙山女学園大学
担当教員
滝本成人
制作年度
2026

この作品は歴史的名作品のディテールを、自らのデザインに落し込む「デザイン手法」の研究である。作品展開は2例あり、作品1はルネッサンス時代の名作家具「ダンデスカ」からインテリアデザインへの展開。作品2はロココ調の「ハーブ」からハーブを弾く椅子のデザインへと展開している。いずれもデザイン手法は共通で、既存品の特徴あるディテールを抽出し、それをデザイン要素に解体する。解体されたデザイン要素をディフォルメし、それを自らが設計に取り入れる。ここで工法については現在の技術で制作可能なものとなっている。各部ディテールに裏付けされた完成度の高さと、計画から実施設計に至るプロセスの論理的一貫性を高く評価した。

JIDA会員からのコメント

卒業制作において、家具の新しいデザイン提案は多く見てきたが、産業革命以前の手工芸的芸術に着目し、それらの優位性をクローズアップする研究は、デザイン系大学の卒制ではあまり見たことがなくある意味新鮮である。歴史的名作のディテール研究だけにとどまらず、現在の生産技術をベースとした再現性にも踏み込んでおり、デザイン研究の深みを感じる。欲を言えば、原寸モデルにおける生産性や使い勝手の検証が見たいところであるが、アンティーク家具に対する深い情熱が感じられる素晴らしい研究である。

後藤規文